
awsを利用し始めるとディスク容量の監視が重要になります。ディスク容量の監視にはどのような方法があるのか、なぜ監視しなければならないのかがわからない人もいるでしょう。この記事ではawsのディスク容量を監視する必要性について詳しく紹介します。
ディスク容量の監視業務を運用に生かすポイントと注意点も解説するので参考にしてください。
awsのディスク容量を監視する必要性
awsのディスク容量を監視する必要があるのは、コストパフォーマンスを上げるために不可欠だからです。
awsでは可用性があるのが特徴で、基本的にディスク容量が不足することなく利用できます。
そのため、自社サーバーや容量制限のあるレンタルサーバーを運用するときと違って、ディスク容量は監視する必要性が低いと考えられてしまいがちです。参考情報⇒AWS運用|CloudCREW
しかし、awsでは従量制課金になっているため、利用した容量が大きければ大きいほどコストがかかってしまうことになります。ディスク容量が不足して動作が不安定になる、ディスクに書き込めなくなるといった事態が生じたときには自動的に容量が増設されます。
予期せずにコストアップになってしまって困ることもあるでしょう。一般的な傾向として、データの量は増えていく一方で減ることはあまりありません。放置しているとどんどんデータサイズが大きくなっていってディスク容量が不足するようになります。
しかし、実際にはディスク内のすべてのデータが必要というわけではありません。一時ファイルが蓄積していたり、キャッシュを確保しすぎたりしている場合もあります。データ処理をしているうちに重複データが増えているケースもあります。
データがディスク内で整理されていなくて途切れ途切れになっていると、データをつなぎ合わせるための情報もディスクに書き込まなければならず、余計にデータ量が増えてしまうのも問題です。無駄にディスク容量を消費しているデータを削除し、整理するのはawsのコストを下げるのに効果的です。
このため、awsを運用するときにはディスク容量を監視して、上限に達しそうになったときには適切な対応をするのが重要です。
ディスク容量を常時監視して、増設されてしまう前に対策すると高いコストパフォーマンスを維持できます。
awsのディスク容量を監視する3つの方法

awsのディスク容量を監視する方法は大きく分けると3つあります。1つ目は社内エンジニアを確保して常時有人監視をする方法です。常にサーバー監視を続けて、問題が起こりそうなときに早めに対処するのが基本的なやり方です。
最も信頼性が高く、ディスク容量だけでなくトラフィックなどの最適化も進められます。全体としてawsの課金額を減らせるだけでなく、サーバーの快適さも維持できるのがメリットです。しかし、ECサイトなどで社外サービスに使用している場合や、グローバルビジネスをしている企業では24時間体制で監視する必要があります。
人件費がかなり大きくなる点には注意しましょう。2つ目は社内エンジニアを雇用して監視を担当させながら、自動化によって常時有人監視ではない体制で運営する方法です。awsのディスク容量を監視するためのスクリプトを用意するのが一般的なやり方です。
自動化をすれば人件費を削減できるメリットがあります。典型的なのはディスク容量が一定ラインに達したときにアラートを出し、担当のエンジニアにメールやSMSなどで通知する方法です。通知を受けたときにすぐに対応する必要はありますが、利用量が少ない時間帯はほとんどアラートが出ないでしょう。
そのため、最小限の社内エンジニアで運用できるのが魅力です。3つ目は社外に業務委託をして常時監視の体制を整える方法です。サーバー監視サービスをしている会社に依頼すれば、有人監視も無人監視も対応してくれます。
awsに特化しているサービスなら、可用性があるディスク容量の問題について具体的な対策方法まで理解しています。どのような監視体制にするかも丁寧に相談に乗ってくれるので、内製化するよりも効果が上がることも多い方法です。
ただ、業務委託のために費用がかかります。社内エンジニアで運用するのが難しいときや、社内の業務負担を減らしたいときに適している方法でしょう。
awsのディスク容量の監視はCloudWatchでできる
awsのディスク容量の監視は標準サービスとして無償提供されているCloudWatchでできます。ただ、CloudWatchのデフォルト機能ではできないので、CloudWatchエージェントをインストールしてカスタムメトリクスを取得できるようにすることが必要です。
他のサーバー監視ツールを利用することもできるので、現場のエンジニアが慣れている方法を選ぶのが良いでしょう。awsのディスク容量の監視はニーズが高いため、CloudWatchエージェントをインストールしたら、アラート通知を出す程度の簡単なことであればベースになるスクリプトをインターネット上でも入手できます。
すぐに対処はできるので、現場のエンジニアが特に経験を持っていないならCloudWatchを使うとわかりやすいでしょう。
ディスク容量を監視して運用に生かすポイント
ディスク容量の監視体制を整えてawsの運用に生かすには、上限に達して対応をした後に今後の方針を立てるのが重要なポイントです。awsをデータの保管先として利用したり、顧客サービスサイトや社内システムとして使用したりしている場合には、ディスク容量が足りなくなってくるのは明らかです。
データは常に増えていくので、ディスク容量の拡張も検討した方が良いでしょう。アラートが出た時点で利用状況を精査して、拡張する必要があるのかどうかを判断するのが大切です。その分のコストアップがあるのは確かなので、予算がない場合にはawsの利用方法を検討する必要があります。
ディスク容量を監視するときの注意点
awsのディスク容量を監視するときには早急な対応が必要なので注意しましょう。アラートの通知を受けて状況を把握しようとしている間に、データが増えてディスク容量をオーバーすることもあります。常時監視をしない場合にはアラートを出す水準を低めに設定して、余裕を持って対処できるようにするのが大切です。
awsでsapを稼働させるメリット・デメリットと監視のポイントを解説
awsのディスク容量を監視して高いコストパフォーマンスを維持しよう
awsのディスク容量を監視する必要があるのは、放置しているとデータが肥大化してコストアップになってしまうからです。使用しているディスク容量に応じて課金される上に、可用性があって自動的に容量が拡張される仕組みになっているのはawsの気を付けた方が良い点でしょう。
監視体制を整えれば高いコストパフォーマンスで運用できるので、自社に合う方法で監視していきましょう。